あがり症克服?その2 好きと得意 嫌いと苦手を間違わないこと

あがり症克服?その2 好きと得意 嫌いと苦手を間違わないこと

前回のブログ「あがり症克服? その1 まずは小さく始めること」の続きです。

今回なんとか出来たことの理由が、それが学びにつながることだったからで、音楽ならまた別である。
そのように書いた理由を述べていきます。

発表することの意味や質の違いはあります。
学習の発表の場合、多少声が震えてもこちらの伝えたいことを伝えることが出来ないではありません。
勿論、震えずに明瞭な声で、しっかり発表できるに越したことはありませんが、先に資料を配布したり、パワーポイントなどでプレゼンテーションすることで補うことも出来ます。
楽器の演奏や歌を歌うのは全く別のものですよね。

これは私の場合ですが、どちらも人前で何かするということではありますが、何のためにやるのか?自分がどのようなことに情熱を持って取り組んでいるのかに違いがありました。
そして、若い頃の私はこれに気がついていませんでした

音楽が好きなことは前回のブログにも書いた通りです。

私が楽器を弾くようになったのは、4歳頃、中古の電子オルガンをもらったことがきっかけです。
どの鍵盤がどの音(ドレミ)が鳴るのかを教えてもらった後、誰に習うでもなく、兄達の音楽の教科書を持ってきて、音階の書いてある曲を弾くようになりました。
電子オルガンのみならず、笛やハーモニカもどのようにすれば音が出るのかを教えてもらって弾いていました。
小学1年生から学校で開催していたオルガン教室に通い、小学3年生から高校3年生までピアノ教室に通い、大学生になってからはバンド活動を始め、ギターを弾いていました。

そこまで好きなことで、しかも発表の機会は何度でもありました。
人前で演奏することに慣れるのではないか、と思われるでしょうが、緊張して体が震えることはおさまりませんでした。

それとは逆に小学生の頃から大嫌いだったのが読書感想文を書くことでした。
今では書評中心のブログを運営していることが信じられないですね。
子供の頃から本を読むのは大好きでした。
しかし、感想文を書くことは苦痛でした。
書き方がわかっていなかったのが一番の理由だと思います。
文章を書くのが下手だったわけではないと思います。
小学生の頃、テストなどの際に、「時間が余ったら、答案の裏に作文とか詩とか書いていいよ」と言われて書いたものが、学校新聞などに載ったりしていました(了承もなく載せるのは未だにどうかと思いますが)。
文章を書くことが多少なりとも苦痛でなくなったのは、大学受験対策で赤本を使って、国語の先生に添削してもらったり、要点をまとめるためのコツを知ったことからです。

なぜそこまで好きな音楽を演奏をすることが出来なくて、現在読んだ本を元に勉強した成果の発表は人前でやれるようになったのか?

音楽が大好きです。
演奏することも好きです。
ただ、私がしたいのは、美しい音を「奏でる」ことで、それを誰かに披露することではなかったのです。
難しいところなのですが、音楽というのは自己表現の一つとも言えます。
音楽、特にバンド活動などをしていると、何か人に訴えたいことがあるはずだ!と言われたりするのですが、音楽は私にとって自分との対話であって、演奏によって人に伝えることではなかったのですね。

片や好きな本や作品について、語ること。
私は小さな頃から、傍迷惑な子供で、仲良くなった人には自分の好きな漫画や小説について、延々と話していました。
アスペルガーあるあるなのですが、雑談が出来ないのに、自分の好きなことに関してなら何時間でも語れるという。
これ一方的に自分の言いたいことを言っているように見えて、自分の好きなことを伝えることによって、コミュニケーションをとっているのですよね。

私がなぜ人前で話したり、演奏したりすることに顔が赤くなったり、体が震えたり極端な反応をするのか?

わかりません。

人に良く見られたいとかそういったものではないと思います。
何しろ保育園に通っていた頃、物心ついたときからなので。
ようやくそれを克服するきっかけがつかめた。
それは結局、そこまでして自分がしたいことがある、そしてそれが何なのかに、この歳になってようやく気付けたからです。

楽器を弾くのは好きだけど、それは人前で披露するためではない。
本を読むことが好き。そこで得られたことを誰かに伝えたい。

私程極端で無くても、人前で話したり演奏したりすることが苦手な人はたくさんいると思います。
それが必ずしも克服しなくてはならないことかどうかはその人次第だと思います。
しかしながら、出来なくても、それでも良いこと、きっかけがつかめれば克服するチャンスがあることは知っておいた方がいろいろ楽だと思います。

前回と同様、私自身のコンプレックスの告白のような記事ですが、これを語ることで、誰かの気付きになれば幸いです。