アスペルガーの仕事術 その7 会社の飲み会は断って良い

アスペルガーの仕事術 その7 会社の飲み会は断って良い

 今まで仕事のやり方、あるいは職場でどのように過ごすかについて書いてきました。今回は、会社での飲み会について書きたいと思います。

 アスペルガーと飲み会。私自身は気の合った友人とお酒を飲むのは大好きです。しかしこれが町内の集まりや大人数のしらない人も含んだ飲み会になると、何を話していいのかさっぱりわからなくなります。隣の人と話をしていても、周りがうるさくて会話に集中できませんし、共通の話題のない人とは会話が続かないのです。

 アスペルガーの場合、お酒を飲むと緊張感が解け、普段よりおしゃべりになる人もいるかと思います。しかしながら気を付けないと、相手の話を聞かず一方的に自分の知っていることや興味のあることを話し続けるという所謂「アスペルガーあるある」になってしまいがちです。これが会社での飲み会だと結構気を付けなくてはいけないことになります。

 本題に移ります。会社での飲み会は必ず参加しなくてはいけないものなのでしょうか?

 飲み会でコミュニケーションをとることで職場での仕事が円滑に進むようになるとか、対人スキルがつくと言ったことをいう人がいますね。しかしながら、それが本当なのか、私は怪しいと思っています。昔ならまだしも、口約束で物事が進む時代でも無くなっています。人と人とのかかわりが大切なのは当然なのですが、仕事外での付き合いが仕事の直接の評価になること自体おかしな話ですし、今後そのような傾向はますます減ってくると思います。

 男性の方だと飲み会の参加が出世に係るという人もいますが、そういった文化に根本的に問題があることと、それが苦になる人にとって、そのような方法で出世が決まる場所で働くことが、長い目で見た時に本人にとってメリットになるのかは良く考えた方が良いと思います。そもそもコミュニケーションスキルで苦労していなければ、特に大人になってから、多くの場合アスペルガーだと診断されることはないのですから。

 飲み会があなたにとって楽しみなものなら参加したら良いと思います。そして、会社行事として参加しなくてはならないもの、お世話になった方の送別会など特別な意味のあるものは参加した方が良いと思います。それ以外の飲み会は、私は断っても良いと思います。断るときは、誘った方の立場を傷つけないようにすることは気を付けましょうね。

 断る口実としては、家族の事情、前々からの大事な約束、なんでも良いです。急な飲み会の誘いは、家族の病気でもペットにご飯をやらなくてはいけないからでも良いと思います。相手を傷つけない、それだけをポイントにすればそれこそ、向うが大人ならそれほど角が立つことはないはずです。断って自分が悪く言われる?それは私は言わせておけば良いと思っています。

 会社での信頼とは本来、飲み会ではなく、職場でのあり方によって気付くものです。行きたくもない飲み会で消耗し、次の日の仕事に負担になるようでしたら、きっぱり断って、仕事に専念するのが一番です。